世界卓球。日本と中国のそれぞれの選手は
こういう時期に、それも、舞台はアウェイの
日本選手。一般の観客からの謂れのないブーイングを受けていた。日本選手が得点すれば、それだけで済まさないヤジ。その内容たるや、「日本選手を応援する奴は、くたばれ会場から去れ」と客席内で怒号が飛び交う事態にも発展。
選手同士はこれら不穏な空気の中で、冷静な試合運び。とにかく試合に集中。相手への敬意。張本選手は負けてもリスペクトはしっかりとして立派だった。
大会で張本を取り巻く状況を海外選手の発言が裏付けている。
「ほぼどの試合でも中国の卓球ファンのブーイングに晒されてきた」とやはり伝えている。ドイツ戦で中国系のチウ・ダンと対戦した際には、張本のミスに喝采が起き、香港戦では「ある観客が非礼な一言を浴びせた」と。
異常な状況にゴジが反応したのは6日夜のこと。記事は「日本が7-8でフランスに敗れた後、フランスのシモン・ゴジは張本智和に同情する投稿をした」とし、ゴジの投稿を「私たちは今日、智和を本当に気の毒だと思った。彼が今日あのような状況に置かれたことに、心が痛んだ」と報じた。
記事は「中国系の選手が父母の故郷に戻って試合をするうえで、なぜこのような状況に陥ることになるのだろうか。これは彼がずっと直面してきたアイデンティティの問題にも関係があるだろう」と張本が置かれた状況を伝えている。
さらに「張本智和は日本に生まれたが、父母はいずれも中国の卓球選手だった。張本智和は幼いころから天賦の才能を見せ、その後日本のために試合をすることになった。彼は当初から『中国を倒す』という言葉を口にしたが、それも中国ファンの心に影響を与えたのではないか。一方で日本でも、東京五輪での不振の後、ネット上で日本の極端な考え方の一部のファンから批判を受けている」と、日中両国で不安定な立場に置かれているとした。
最後に「張本の置かれた苦境は他の選手では体感できないものだ。とりわけ中国チームを相手にした場合には、勝てば中国ファンから罵られ負ければ日本でも評価されない」と難しい立場を報じていた。
張本智和めぐる対応が中国で物議「最低限の礼儀必要」 地元紙やファンも同情「主催者側が悪い」という正視眼も一方に。
中国のあるメディアは、「現場で観戦していたファンによると、今回のワールドカップで、張本智和の名前が誤って、ひいては故意に誤ってアナウンスされたのは今回が初めてではなく、張本智和はたまっていた不満が爆発した結果、今回のような反応をしたのではないか」。「二度も誤ったアナウンスをするなど、決して許されることではない」と苦言を呈した。
ネットの中国人ファンからも「とにかく主催者側が悪い」「国際的な大会を主催するのだから、最低限の礼儀は必要だ。今回のことは故意だと思う。こんなことをするなら、大会をやらない方がいい」「主催者側の司会者のミスだろう」「ミスではなくて故意だ」「怒っているというけれど、呼ばれていないのだから入場しないのは普通のことだ」など、智和に同情の声が上がっている。