



イギリス便り

ロンドン時代の南方熊楠を名探偵役とした推理小説。6篇の短編が収められている。ホームズを意識したような事件。
ホームズに近い作風。といっても会った途端に相手の正体を見破るものすごい量の知識、ちょっとした証拠から推理を働かせてしまう超人ぶり、などいかにも熊楠の分身かというような楽しさに満ちている。
悪魔めいた毒草とか、まだらの紐っぽいものとか。
作者の東郷隆、よくは分からないが
熊楠についても、きわめてよく調べてある。当時の少し前に出た完訳版『南方熊楠英文論考 〔ネイチャー〕誌篇』(飯倉照平監修,集英社,2005年)などがもとネタになっているらしい。
孫文との交流、大英博物館に出入りするようになったきっかけ、『ネイチャー』に発表した論文など、熊楠ファンにはたまらないエピソードも満載。
書評から引用。

ロンドンで出逢って友人となった孫文を熊楠は故郷の和歌山に一度
招いています。

これまでの熊楠モノといえば、数冊の既読書。
津本陽著作「巨人」とか、神坂次郎の著作のものを。
大英博物館での熊楠。様々な人間関係。
ディケンズ・熊楠
熊楠・孫文

