公明VS維新
論点見どころ。
各党首が順に相手を指名し論戦を交わす中、先に仕掛けたのは、維新の馬場伸幸代表だ。公明の石井啓一代表に「いわゆる裏金議員の中で自民を非公認になっている人にも推薦を出している。理由と狙いを聞かせてもらいたい」とただした。
不記載事件に関わったとして自民が非公認とした小選挙区候補予定者12人のうち、公明は兵庫9区などで推薦を決めた。石井氏は個別に推薦要請があったとして「地元の意向を最大限尊重してやっている」と説明した。
馬場氏は「自民を上回る形で公明が支援するのは自民支持者や国民に理解が及ばない」と批判。「われわれは大阪で(比例代表との)重複立候補を辞退して挑む」と対決姿勢を前面に出した。
石井氏もすかさず馬場氏に対し、高齢者の医療費窓口負担を質問した。維新は公約で、所得などに応じて現在1~3割の高齢者負担を現役世代と同じ「原則3割」に見直すとしている。石井氏は後期高齢者の大部分が1割負担だとして、維新の公約は「急激な負担増になる」と問題視した。「所得保障の上で3割負担をお願いすれば、病院に行かなくてもいいのでは、という人に受診を控えてもらえる」と主張する馬場氏に対し、石井氏は「窓口での支払いを嫌って医療にアクセスしない高齢者が増える。改革の名の下に、高齢者にあまりにも冷たい」と批判した。