トトヤンの家庭菜園

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張学良のこと

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張学良は孫文の理想を掲げる国民党軍に、理想のない地方軍閥(父が率いる東北軍も含む)よりも魅力を感じ、自分の理想「中国の統一」を国民党に賭けた。 しかしその後、国民党軍に幻滅する。その後共産党にも自分の理想である「一致抗日」を賭けたが 、後年のビデオで共産党を支持する彼の発言は見受けられない 。彼は理想を持っていただろう。


その動機は愛国であったはずが、国民党からみて、罪人となる。長きにわたって幽閉されながらも、古参の国民党員から長寿を祝われたように、周囲から人間的に良い人だと感じられてもいたのだろう。

一つのことに相対する見方が生まれるのは世の常。

NHKのインタビューに応じて、日本の若者に語りかけたことも含めて。対応は柔軟だ。

「私はもし昔、日本の若者とよりよく理解し合っていたならば、歴史はどうなっていたかとさえ考えさせられます。だから私は世界の若者に期待を抱いています。・・・」<NHK取材班『張学良昭和史最後の証言』


2001年に100歳で死去。国民政府と共に台湾に移って軟禁状態で生涯を送る。

父の張作霖が日本の関東軍の謀略、張作霖爆殺事件によって殺害されているという人生。

淡々としてインタビューを受けている当時の姿は印象に。

「私は日本の若者にぜひとも言いたいことがあります。日本の過去の過ちををまずよく知ってください。そして過去のように武力に訴えることを考えてはいけません。」

西安事件を仕組んで蒋介石国共合作を迫った歴史の当事者。中国人同士の殺し合いに疑問を感じ内戦を停止し共産党と協力して日本軍と戦うことを同意させている。

 

最近読んだ関連の書

『国と世紀を変えた愛』

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